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最新技術を"現場の課題解決"にどう生かすかがわかる―「Re:Work EXPO in Osaka」イベントレポート

最新技術を"現場の課題解決"にどう生かすかがわかる―「Re:Work EXPO in Osaka」イベントレポート

2026年10月15日掲載
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

生成AIによる業務支援、複雑化するセキュリティリスクへの備え、現場でのコミュニケーション改善――。2026年7月9日に開催された「Re:Work EXPO in Osaka」では、企業が抱える身近な課題に対し、最新技術をどう生かすかという具体的な提案が数多く紹介された。セミナーと展示から見えてきた、業務改善のヒントをレポートする。

多彩な業務改善策が集まる「Re:Work EXPO in Osaka」

2026年7月9日、大阪・梅田サウスホールで、KDDI Biz Edge株式会社主催の「Re:Work EXPO in Osaka」が開催された。会場には、生成AIやセキュリティ、IT管理、コミュニケーション支援、最新デバイスなど、企業の身近な課題を解決するための製品・ソリューションが集結した。セミナーでは各社が現場の課題とその解決策を解説し、展示ブースでは実際の製品やサービスを確認しながら担当者へ相談できる機会が設けられた。

本記事では、セミナーで示された課題解決のアプローチと、展示ブースで紹介された製品・サービスをピックアップして紹介する。

セミナー|業務課題を解決する実践的な提案

各セミナーでは、現場で起こりやすい課題に対する解決策が具体的に示された。

本章では、セミナーで紹介された内容を「営業・顧客接点の強化」「生成AI・デジタル活用」「セキュリティ・IT管理」「現場コミュニケーションと業務効率化」の4つに整理してレポートする。

セミナーを真剣に聞き入る様子

営業・顧客接点の強化|情報発信と対応の品質をどう高めるか

営業活動では、顧客との接点で得た情報を個人の手元にとどめず、組織で管理・共有し、次の提案やフォローに生かすことが重要になる。顧客情報が個々の担当者に分散していると、適切なタイミングでのフォローが難しくなり、対応履歴の共有や引き継ぎにも抜け漏れが生じやすい。このような課題に対し、Skyは顧客情報をチームで共有し、継続的な接点づくりに生かす方法を紹介した。ツールとして紹介されたのが、営業名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」だ。名刺をスキャンしてデータ化し、「誰が、いつ、どのような人物に会ったのか」を登録・共有できる。名刺情報を組織全体で活用できる営業データとして蓄積することで、顧客に合った情報発信や継続的なフォローがしやすくなり、営業活動の成果向上につなげられる。

一方、電話を中心とした顧客接点の管理については、シンカがコミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」を紹介した。電話は多くの企業にとって重要な顧客接点である一方、対応内容が担当者の記憶やメモに依存すると、引き継ぎ漏れや対応品質のばらつきが起こりやすい。「カイクラ」では、電話がかかってきた瞬間に顧客情報や対応履歴を確認できるため、過去の経緯を踏まえた対応がしやすくなる。さらに、通話録音に加え、AIによる業務日報作成、感情ラベリング、タスク抽出にも対応。クレームやカスタマーハラスメントの疑いがある対応の把握にも役立てられる。顧客接点を記録・可視化し、組織で共有できる情報として残すことで、対応品質の向上と業務効率化につなげる提案となった。

生成AI・デジタル活用|AIとデジタルで日常業務をどう変えるか

生成AIやデジタルツールの導入が進む一方で、現場では「導入したものの使いこなせない」「どの業務に活用すればよいか分からない」といった課題も残っている。また、現場で使い慣れた業務フローを一気に変えることが難しい領域もある。日常業務の効率化を進めるには、ツールを導入するだけでなく、現場の業務に合わせて活用方法を具体化することが重要になる。

JAPAN AIは、生成AIを業務で使える形に落とし込むための考え方を紹介した。AIを単なる対話ツールとして使うのではなく、業務を担う"AI社員"のように活用することで、情報整理や資料作成、問い合わせ対応などの効率化につなげる提案だ。具体的なサービスとして紹介されたのが、法人向けAIエージェント「JAPAN AI AGENT」だ。複数のLLMを活用し、企業ごとの業務に合わせた専用のAIエージェントを作成できる。どの業務にAIを活用するかの整理から、作成、社内への浸透までを支援することで、生成AIを実際の業務改善につなげる提案となった。

一方、紙を扱う業務のデジタル化については、LINE WORKSが現実的なペーパーレス化の進め方を紹介した。多くの企業が紙の削減に取り組む一方で、現場では、紙のほうが記入しやすく、すばやく扱える場面も少なくない。紙は単なる非効率な手段ではなく、業務によっては便利なインターフェースとして機能している。ただし、紙の書類には、回収に時間がかかる、汚れやしわで読み取りにくい、内容をシステムへ転記する手間が発生するといった課題がある。こうした課題に対し、同社が紹介したのがAI-OCRサービス「LINE WORKS PaperOn」だ。スマートフォンで撮影した書類やFAXで受信した書類を取り込み、手書き帳票や表を含む書類も読み取れる。セミナーでは、来場者がしわをつけた紙を読み取る実演も行われ、紙の状態が悪くてもデータ化できることが示された。大きな設備投資を前提とせず、現場の負担を減らしながらデジタル化を進める提案となった。

セキュリティ・IT管理|複雑化するIT環境と脅威にどう備えるか

クラウドサービスやSaaSの利用拡大、働く場所の多様化により、企業が管理すべきIT環境は複雑になっている。IDやアカウント、端末、ソフトウェア、ネットワークへのアクセス状況を正しく把握できなければ、情報漏えいや不正利用のリスクは高まりやすい。さらに、SCS評価制度(サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度)への対応や、ランサムウェアをはじめとする高度化するサイバー攻撃への備えも、企業にとって重要な課題となっている。

企業のセキュリティ管理において、ジョーシスはID管理の重要性を紹介した。クラウドサービスやSaaSの利用が広がるなか、企業では、入退社に伴うIDの発行・削除、部署異動時の権限変更、不要なアカウントの整理など、管理すべき作業が増えている。これらの作業は情報システム部門の大きな負担となりやすく、管理が煩雑になるほど、退職者のアカウントが残ったままになるなどの抜け漏れも発生しやすい。こうした課題に対する解決策として紹介されたのが、ITデバイス・SaaS統合管理サービス「ジョーシス」だ。社員のID情報や利用中のSaaSを一元管理し、不要なアカウントの削除や権限の見直しを進めやすくする。誰がどのサービスを利用しているのかを可視化することで、管理負担の軽減とセキュリティ強化の両立につなげられるのだ。

サイバー攻撃への備えについては、クラウドストライクが、攻撃手法の変化に対して企業がどのように検知・対応の体制を整えるべきかを提示した。国内でもランサムウェア被害は増加しており、対策が十分でない企業が攻撃者の標的になるリスクは高まっている。一方で、企業側ではセキュリティ専門人材が不足し、最新の脅威への対応が追いつきにくい状況もある。クラウドストライクは、エンドポイント、クラウド、ID、データを横断的に保護するクラウドネイティブなセキュリティ基盤を紹介した。攻撃の兆候を継続的に監視し、検知から調査、対応までの流れを支援することで、専門人材が限られる企業でもセキュリティ体制を強化しやすくする。攻撃のステルス性が高まるなか、現場の運用とセキュリティ対策の双方をアップデートする必要性が示された。

また、SkyはSCS評価制度への対応をテーマに、IT資産管理を起点としたセキュリティ対策の進め方を紹介した。今後の運用開始が予定されているSCS評価制度では、企業のセキュリティ対策状況を可視化し、取引先間で確認することが想定されている。そのため、企業には自社のIT環境を正しく把握し、必要な対策を継続的に実施することが求められる。その前提となるのが、PCやソフトウェアなどのIT資産を管理する仕組みだ。Skyが紹介したのが、クライアント運用管理ソフトウェア「SKYSEA Client View」だ。インストールされているソフトウェアの把握・管理に加え、PCの資産情報やログを集約・分析し、リスクを可視化することで、セキュリティ対策の抜け漏れ防止を支援する。IT資産管理を起点に、SCS評価制度の運用開始を見据えた対応と、セキュリティ体制の強化を進める提案となった。

ゼットスケーラーは、クラウド時代に求められるゼロトラストの考え方を紹介した。企業を取り巻くリスクは、外部からのサイバー攻撃だけでなく、内部不正や委託先を含むサプライチェーンリスク、AI活用に伴う新たなリスクにも広がっている。社内ネットワークの内側を安全とみなす従来型の考え方では、こうした環境に対応しきれない。そのための基盤として紹介されたのが、ゼットスケーラーの「Zero Trust Exchange」だ。従業員などのユーザーだけでなく、クラウド上のワークロード、IoT/OT機器、B2Bパートナー、AIの利用環境までを対象に、ゼロトラストの考え方で保護する統合プラットフォームである。利用者や端末、接続先を継続的に確認し、安全なアクセスを実現することで、複雑化するセキュリティリスクに対応する提案となった。

現場コミュニケーションと業務効率化|情報共有と顧客対応をどう改善するか

店舗、工場、窓口対応などの現場では、必要な情報をすばやく共有し、正確に伝えることが求められる。一方で、音声の聞き取りづらさ、外国人スタッフとの意思疎通の問題、顧客対応時の聞き間違いや「言った・言わない」をめぐるトラブルなど、コミュニケーションに関する課題は多い。現場の負担を減らすには、会話や対応内容を記録・可視化し、必要な情報をあとから確認できる仕組みが重要になる。

現場コミュニケーションの課題に対し、サイエンスアーツは、フロントワーカー同士の情報共有を支えるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom(バディコム)」を紹介した。Buddycomでは、音声のやり取りをテキストとして残せるため、伝達内容をあとから振り返りやすい。翻訳機能にも対応しており、多言語環境で働くスタッフ同士の連携を支援する。さらに、AI要約、呼び出しベル、事故やトラブル発生時に1タップで助けを求められるセーフティサポートも紹介された。現場のコミュニケーションを記録・可視化し、必要な相手に正確に情報を届けることで、業務効率化と安全確保の両立につなげる提案となった。

一方、顧客対応の負担軽減については、京セラドキュメントソリューションズジャパンが、電話や窓口でのやり取りを記録・可視化する仕組みを紹介した。顧客対応の現場では、強い口調でのクレームや長時間の拘束などが、従業員の大きな負担になることがある。対応内容を記録しておくことで、不当なクレームへの適切な対応や再発防止にも活用しやすくなる。
電話対応の支援として紹介されたのが、トビラシステムズの「トビラフォンBiz」だ。通話録音や文字起こしにより、対応履歴を確認できるため、「言った・言わない」をめぐるトラブルが発生した場合にも、記録をもとに事実関係を確認しやすい。録音告知アナウンスも活用できるため、従業員に「守られている」という安心感を持たせやすくなる点も特徴だ。窓口対応では、字幕表示システム「Cotopat(コトパット)」が紹介された。Cotopatは、会話をリアルタイムで文字化し、スクリーンやタブレットに表示するシステムだ。聞き取りづらさや理解不足による不安を減らし、高齢者や外国人などとのコミュニケーションを円滑にする。会話を見える化することで、行き違いやクレームの発生を防ぎ、現場の従業員を守る仕組みづくりにつなげる提案となった。

また、今回の大阪開催では、セミナー後に登壇企業へ直接質問や相談ができる「Ask The Speaker」も設けられていた。セミナーを聞いて関心を持った内容について、その場で詳しく確認できる点は、来場者にとって大きなメリットとなる。自社の課題に当てはめた活用イメージを相談できるため、より実践的な情報収集が可能になっていた。

展示|働き方の進化を実際に体験

展示エリアでは、業務効率化、生成AIの活用、セキュリティ対策、IT管理、働く環境の見直しなど、近年多くの企業で課題となっているテーマに対応する製品・サービスを、実際の画面やデモ、実機を通じて確認できた。来場者は説明を聞くだけでなく、自社の課題に照らし合わせながら、導入後の活用イメージを具体的に検討できる場となっていた。

多くの来場者で賑わい、交流が深まっている様子

生成AIや業務支援の分野では、AIエージェント、AI-OCR、現場教育・マニュアル作成支援など、日常業務の効率化につながるサービスが紹介されていた。ブースでは、担当者が実際の利用シーンを示しながら、どの業務に活用できるのかを説明。来場者は、自社の業務フローに当てはめながら、導入後の使い方を具体的に確認できた。

セキュリティ・IT管理の分野では、端末・ID管理、クラウドセキュリティ、情報漏えい対策など、企業のIT環境を守るためのさまざまな選択肢が紹介されていた。管理画面やデモを通じて、複雑化するIT環境への備えを具体的に検討できる機会となっていた。

デバイス関連では、業務用PCや周辺機器の展示が並び、来場者が実機を見ながら比較できるようになっていた。業務用PCは、処理性能や価格だけでなく、携帯性、耐久性、取り扱いやすさなども重要な検討ポイントとなる。実際に端末のサイズ感や質感を確認しながら、企業利用を前提とした選定ポイントや運用面について担当者に相談できる点が、展示会ならではの魅力だ。

オフィス家具やワークスペースづくりの分野では、働く場所や働き方の変化に合わせた家具や空間づくりに関する提案も見られた。会場では、展示された椅子に実際に座り、座り心地や使い勝手を確かめる来場者の姿も多く見られた。オフィスは単に机と椅子を置く場所ではなく、コミュニケーションやチームの連携を支える空間として見直されている。実物を体験しながら、自社のオフィス環境をどのように改善できるかを考えるきっかけとなっていた。

さらに会場では、KDDI Biz EdgeやKDDIグループに関連するブースも設けられ、通信・ネットワーク、クラウド音声、DXコンサルなど、企業の業務改善や働き方改革を支えるサービスが紹介された。ITや通信に限らず、働く環境や業務運用を見直すためのさまざまな選択肢を確認できる場となっていた。

まとめ|自社に合った働き方を考えるヒントが集結

今回の「Re:Work EXPO in Osaka」では、単に新しいツールやサービスを紹介するだけでなく、企業が日々直面する課題に対して、どのように解決へつなげるかが具体的に示された。講演を聞くだけでなく、その場で相談しながら導入後のイメージを具体化できる点も、今回のイベントの特徴といえる。働き方を変える第一歩は、身近な業務に潜む負担や課題を見つけることから始まる。今回の会場には、自社に合った改善策を考えるためのさまざまなヒントが集まっていた。

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KDDI Biz Edgeは、KDDIグループが培ってきた通信基盤をもとに、企業の働き方改革や業務改善を幅広く支援しています。通信やデバイス、セキュリティをはじめ、クラウド活用、バックオフィス業務の効率化、オフィス環境の改善まで、企業ごとの課題に応じたサービスをご提案。導入後の活用や運用についても、企業ごとの状況に応じて伴走します。

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